顎関節症を放置するとどんなリスクがある?治療法も
こんにちは。広島県広島市中区胡町、広島電鉄「胡町駅」より徒歩1分にある歯医者「南青山デンタルクリニック広島医院」です。

顎関節症は、顎の関節やその周辺の筋肉に痛みや違和感を覚える病気で、多くの方が悩んでいます。特に、現代ではストレスや姿勢の悪さ、生活習慣の乱れが原因となりやすく、無意識のうちに症状が進行していることも少なくありません。
顎関節症を放置していると日常生活に支障をきたすだけではなく、慢性的な痛みや噛み合わせの問題、さらには全身の健康にも影響を及ぼすリスクがあります。
この記事では、顎関節症の基本から放置した場合のリスク、さらに効果的な治療法まで、詳しく解説します。顎の違和感や痛みが気になる方は、ぜひ最後までお読みください。
顎関節症とは

顎関節症とは、顎の関節やその周囲の筋肉、靭帯に異常が起こることで生じる症状の総称です。主な症状としては、顎の痛み、口を開けるときの違和感や音(クリック音やジャリジャリとした音)、口が大きく開かない・閉じにくいといった機能障害などが挙げられます。
日本人の約5人に1人が何らかの顎関節症の症状を経験していると言われており、決して珍しい病気ではありません。
顎関節は、下顎骨と頭蓋骨をつなぐ関節であり、咀嚼や会話、表情を作る上で重要な役割を担っています。この関節の周囲には筋肉や靭帯が複雑に絡み合っており、何らかの原因でバランスを崩すと顎関節症を発症します。
原因は多岐にわたり、ストレスによる歯ぎしりや食いしばり、不良な噛み合わせ、姿勢の悪さ、外傷や関節の変形などが代表的です。特に、現代社会ではストレスや生活習慣の乱れが大きな要因とされ、男女問わず若年層から中高年まで幅広い世代で見られます。
また、顎関節症は症状の程度によって分類されます。軽度の場合は自然に改善することもありますが、重症化すると慢性的な痛みや顎の機能障害を引き起こし、日常生活の質を大きく損なう可能性があります。そのため、早期に発見し、適切に対処することが重要なのです。
顎関節症を放置するとどんなリスクがある?

顎関節症を放置していると、さまざまなトラブルにつながるリスクがあります。痛みや違和感が慢性的に続くと、日常生活に大きな支障をきたすだけではなく、噛み合わせの悪化や全身の不調を引き起こすことも少なくありません。
ここでは、顎関節症を放置した場合に考えられるリスクについて詳しく見ていきましょう。
顎の痛みや違和感が慢性化する
顎関節症を放置すると、痛みや違和感が徐々に悪化し、慢性的な痛みへと発展することが多くあります。痛みが続くことで顎の動かし方が制限され、食事や会話に支障をきたす場合もあります。
また、痛みをかばうために無意識に噛み合わせを変えることで、顎周辺の筋肉にさらなる負担がかかり、症状が複雑になるケースもあります。慢性化すると治療期間も長くなるため、早めに対応することが重要です。
顎関節の変形や関節炎の悪化
顎関節症を長期間放置すると、関節の軟骨や骨に変形が生じることがあります。これにより関節の動きが制限され、関節炎が悪化して激しい痛みや腫れを伴うケースも増えます。変形が進むと自然治癒が難しくなり、治療が複雑化するため注意が必要です。
噛み合わせの異常や歯のトラブル
顎関節症の進行によって噛み合わせが悪くなると、歯への負担が増加します。噛み合わせがずれると特定の歯に過度な力がかかり、歯の摩耗や歯周病、歯の破損といったトラブルを引き起こすこともあります。
さらに、噛み合わせの悪化は顎関節の動きを制限し、口が大きく開けられなくなるなどの機能障害にもつながります。
噛み合わせの不調による消化器への影響
噛み合わせの異常が続くと、食べ物を十分に噛み砕けず、消化器官に負担がかかることがあります。咀嚼機能の低下は胃腸の働きを悪くし、消化不良や栄養吸収の問題を引き起こす可能性があるため、顎関節症の放置は全身の健康にも悪影響を及ぼすことがあります。
頭痛や首・肩こりなど全身への影響
顎関節症は局所的な症状にだけにとどまらず、頭痛や首、肩のこりといった全身症状を引き起こすことがあります。顎の筋肉の緊張が首や肩の筋肉に波及し、慢性的な不快感を生むケースが多いのです。
特に、強いストレスが加わると症状が悪化しやすく、日常生活の質を大きく低下させます。症状が慢性化すると、仕事や睡眠にも支障が出るでしょう。
精神的ストレスや生活の質の低下
慢性的な顎関節症の痛みや不快感は、精神的なストレスや不安を増大させる原因にもなります。痛みによる睡眠障害や、食事や会話の制限が日常生活の満足度を下げ、うつ症状を伴うことも少なくありません。
症状が長引くと自己管理が難しくなり、さらに症状が悪化する悪循環に陥ることもあるため、早期の治療が望まれます。
顎関節症はどうやって治療する?

顎関節症の治療は、症状の程度や原因によって異なりますが、まずは日常生活の改善やセルフケアを中心とした保存療法が基本となります。症状が重い場合や慢性化している場合には、専門的な治療や装具の使用、さらには外科的な治療が必要になるケースもあります。
ここでは、顎関節症の代表的な治療法を順にご紹介します。
保存療法(生活習慣の見直しやセルフケア)
顎関節症の治療で、基本となるのが保存療法です。これは日常生活での顎の使い方を見直すのが中心となる治療法です。例えば、硬いものを避ける、長時間の大きな口の開け閉めを控える、ストレスを減らすためのリラクゼーション法を取り入れるなどが挙げられます。
加えて、顎周辺の筋肉をほぐすマッサージや温熱療法も効果的です。保存療法は軽度から中等度の顎関節症の改善が期待できます。
薬物療法や物理療法
痛みや炎症が強い場合は、鎮痛剤や消炎剤を使った薬物療法が行われます。また、筋肉の緊張を和らげるために筋弛緩剤を処方されることもあります。
超音波治療や低周波治療、温熱療法なども取り入れ、血流改善や筋肉の緊張緩和を促します。これらは保存療法の一環として行われることが多く、症状の軽減に役立ちます。
スプリント療法
歯ぎしりや食いしばりが原因で顎関節症が起きている場合、スプリント療法が有効です。これは夜間に専用のマウスピースを装着して、歯や顎関節への過剰な負担を軽減する方法です。
マウスピースが歯の接触を調整し、筋肉の緊張を和らげることで痛みや不快感の軽減を目指します。自分の歯にぴったりと合うマウスピースを歯科医院で作成するため、正確な調整が必要です。
外科的治療
保存療法や薬物療法で効果が見られない重症例や、顎関節の構造的な異常がある場合は、外科的治療が検討されます。具体的には関節鏡視下手術や関節形成術などがあり、顎関節の損傷部分を修復したり、関節の動きを改善したりすることを目的としています。
ただし、手術はリスクや負担が大きいため、歯科医師と十分に相談した上で、慎重に判断する必要があります。
理学療法とリハビリテーション
顎関節症の症状改善には理学療法が効果的な場合もあります。理学療法士が顎周辺の筋肉をほぐし、正しい動かし方を指導します。これにより筋肉の緊張を和らげ、関節の動きをスムーズにすることが期待できます。
また、顎のリハビリテーションとして簡単な運動療法を日常的に行うことも推奨されます。
心理的サポートとストレス管理
強いストレスも顎関節症の症状を悪化させる要因の一つです。そのため、心理的なサポートやストレス管理も重要な治療の一環となります。
カウンセリングやリラクゼーション法、マインドフルネスなどの方法を取り入れ、心身のバランスを整えることで顎関節症の改善を目指します。
まとめ

顎関節症は、顎の痛みや違和感、噛み合わせの異常など、さまざまな症状を引き起こす病気です。放置していると、慢性的な痛みや全身の不調、精神的な問題にまでつながるリスクがあります。早期に適切な治療を始めることで、症状の悪化を防げます。
治療は主に保存療法やスプリント療法、薬物療法が中心となり、多くのケースで改善が見込めます。重症の場合には外科的治療が必要になることもあります。負担が大きくなるため、歯科医師とよく相談しながら進めることが大切です。
顎に違和感や痛みを覚えたら我慢せず、早めに医療機関を受診して、正しい診断と治療を受けるようにしましょう。
顎関節症を検討されている方は、広島県広島市中区胡町、広島電鉄「胡町駅」より徒歩1分にある歯医者「南青山デンタルクリニック広島医院」にお気軽にご相談ください。
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